ART|1980年代を懐かしむ:鈴木英人の世界展

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1980年代の商品が既にヴィンテージ扱いになっていて、「もう21世紀になって四半世紀になろうとしているんだもんな」としみじみしていたときに目に飛び込んできた、鈴木英人さんのイラスト。1980年代を知る人にはお馴染みで懐かしいですよね。東京大丸で期間限定の展示販売会が行われていました(2024年7月24日~30日)。

その当時、『FM STATION』というFM雑誌があり、付録として中に綴じられていた”カセットテープ”のインデックスカードは、原画を見ることなんて叶わない未成年には嬉しいものでした。

 

 

山下達郎さんや桑田佳祐さん、TUBEのアルバムジャケットや、英語の教科書(たしか「NEW HORIZON」)や車のカタログ、シャンプーのラベルなどにも使われたりしていたそうです。

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当時は今よりもアメリカへの憧れが強い時代でもあったので、見るだけで強い日差しと爽やかな風をかんじさせるようなイラストは若者の心をガッチリ掴んでおりました。また、油絵でも水彩でもなく、今までみたことがないような、どうやって描いているのかわからない感じにも惹きつけられました。(「パントーン」という貼り絵のような技法だそうです)。

多くの人はアメリカ西海岸をイメージしていたと思いますが、実はほとんどが東海岸の風景なのだそう。それを知ってか知らずか、みんなカセットインデックスカードはもちろん、どこかから切り抜いてきたイラストをノートの表紙に貼ったり、ノートの下敷きとして使っていたハードクリアケースに入れていた記憶があります。


さて、現実的な話になりますが、原画ともなると当然いいお値段。版画(シルクスクリーン、リトグラフ、EMグラフ)だと、手が届くかな?というものもあると思います。でも、

買えたところで、我が家のどこに飾るのよ?

という問題にも直面。

 

 

鈴木英人さんのHPhttp://eizin.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/eizin_office/
X(旧:Twitter)
https://twitter.com/eizin_suzuki

HPの他、X(旧:Twitter)でも展示販売会のスケジュールはわかるので、お近くで開催される際は、是非。

 

この頃の日本はかなり元気だったので、こうした鮮やかな色彩や開放感のある素敵なイラストや写真を当たり前のように見ていたのですが、今見ると何だかまぶしいですね。それに景気のよさもうかがえるし、心のゆとりもあるような気がします。
夏もね、今みたいな酷暑・猛暑ではなかったので、世間には「やったー!夏だー!!」という勢いがありました。

懐かしいと思うのは中高年の都合なのですが、1980年代なんて生まれていないのでは?という若い世代の方も結構見に来ていて、彼らにはどんな風に映るのだろう?と気になりました。

時代によって夏のイメージや愉しみ方も変わってきますが、この暑さをこんな爽やかな絵を観て乗り切るのもよいかもしれません。


*  *  *  *  *

【編集後記】
小林克也さんのDJも楽しかったですよね。1980年代後半になるとJ-WAVEが開局し、クリス・ペプラーさんやロバート・ハリスさんなどが活躍されていました。1980年代から90年代半ばくらいまで、FM放送が楽しい時代だったなと思います。
ちなみに日本初の本格的なFM放送は、まずNHK-FMが実験局として1957(昭和32)年に放送を開始したことが始まり。1963(昭和38)年にステレオ放送となり、1970年代に入るとFM東京、FM大阪、FM福岡などFM放送局が次々開局されていきました。その後の10年ちょっとの間に番組の幅も広がり、かっこいいとか洗練されたイメージも出来上がりました。若者が車を買えるようになったり、携帯ラジオの普及などもあったかと思いますが、イラストの力も相当大きかったのだろうなと思います。


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