湘南|骨董市巡り:湘南ひらつか骨董市/私的骨董品の愉しみ

毎月第4土曜日開催の「湘南ひらつか骨董市」に行ってきました。場所はJR東海道線平塚駅北口の駅前の商店街・紅谷パールロードです。


物とも出会いとかご縁があってこそですが、特に骨董市では、激動の時代を経て来たものが多いし、出品されているものが毎月違うので、なおさらそう思います。



総延長170mほどのバリアフリー商店街の両側に軒を連ねています。




よくよく考えると、今ここにあること自体がすごいことで想像力を掻き立てられます。たとえば、江戸時代や明治時代に誰かが作って、誰かが使っていたものが、数十年後とか100年後に違う誰かが使うって、使い捨てが当たり前の消費社会だと、そのすごさってなかなか想像できません(その間に天災や戦争もあったのに)。




最近自分が買った新品が100年後に残ってるかな、残っていたとして、誰かが手にとってくれるかな?その頃、どんな社会になってるかな?とか想像したら、物を買うときも、しっかり見て考えて買うようになりました。
もちろん、使うときも大切にして、泣く泣く誰かにお譲りするときは、どこかに送り出すような、時にはお嫁に出すような気持ちで・・・・。

だから、うっかり割ってしまったとき、すごく落ち込むんですよ。たとえ、安いなます皿一枚でも、数日落ち込むときあります。ていねいに包んで数日寝かせて、まるで弔いみたいなことをしてしまいます。

こうやって時代を経て縁あって出会えたものだし、「買った」という気持ちもあるけど、「代々使ってきたものを譲っていただいた」という気持ちがどこかにあるので。割ったということは、よく言えばいつか壊れるそのときに立ち会ったともいえるのですが、次の時代に持っていけなかった申し訳なさを感じてしまうから。

食器だって使ってこそ活かされるのですが、しまい込みたくなる気持ちもわからなくもないんですよね。特に311東日本大震災では、何枚か割れたり欠けたりして、悲しい思いをしたから。

 









1客しかないものも売っていますが、使い方で楽しめます。
我が家の場合、飾る場所はないのでカップは籠に入れ、親しい友人が来たときにその中からお気に入りのカップやお皿を選んでもらって、お茶やお菓子をお出ししています。
たとえば、Aさんの前にはオールドノリタケのカップ、Bさんの前には戦前の名古屋陶器のカップ、私の前には東ドイツ時代のKAHLAのカップがあり・・という具合ですが、これがなかなか好評です。


 



食器類は多いけど、今でもちゃんと動いて時を刻む大正時代の時計、中原淳一の木版などもありました。初めて骨董市に来たとき、招き猫とか信楽焼のたぬきとか飲食店の人ならともかく、買う人いるのかしら??と思ったけど、コレクターがいるのだそうです。












最近はコロナの影響で外国人の来客がほとんどなかったけど、ある出店者の方いわく、「日本人より外国人の方が、目が利く人が多い」のだそう。特に欧州系というか、古いものを大事にしている国の人は、若い子でも反応が違うのだそう。



 

骨董好きでなくても、目利きでなくても、古いものが嫌いでなければ楽しめると思います。

私自身、もともと古いものは好きな方ではありましたが、様々な骨董市を見ているうちに、さらに好きになったし、物を買うときにすごく慎重になって「とりあえず、これでいいか」が、ぐっと少なくなりました。
もちろん、だからといって、古い物、高い物=いいものだとも思っていません。自分の予算とか好みとか、自分なりの付き合い方を見つけていくのも楽しみだと思っています。

値段はピンキリだし、基本は現金決済なので(出店者によっては電子決済をしているブースもあるみたいですが)、出会いを逃さないようにある程度持って行った方がいいかもしれません。

ちなみにここは商店街の道路(万年歩行者天国?)のため、ついでに日常のお買い物もできるし、お茶所にも困りません。


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