For Women|「助けて」を伝える、受け取る:世界共通ハンドサイン

 「DV被害に遭っていたら助けを求めよう」と言われても、「助けて」を伝えにくい状況下だったり、発話の障害、共通言語がない場合などはどうすれば?そこで、加害者に気づかれにくく痕跡も残らない方法が、世界共通のサインとして考案されました。

また、他人を助ける機会がすぐそこにあるとき、自分ならどんな行動ができるのか、どこまでならできるのかを考え、他にどんな方法があるのかを知る機会にしてもらえたらと思います。

 

【ご注意】
表現には細心の注意を払っていますが、テーマがテーマなので、読みたくない方、つらくなりそうな方はここで画面を閉じてください。








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デリケートなテーマですが、少しでも安全な形で援助を求められること、それを受けて援助に繋がる対応できる人たちが増えれば、と願う気持ちで記事にしました。また、私自身が女性であるため、女性向けに書いた方が発信しやすいというだけで、記事の内容に性別も年齢も関係ありません。


世界共通のハンドサイン

このハンドサインは、新型コロナウイルス感染症のロックダウンや外出自粛措置の影響で、家庭内暴力が増加したことに対応するために考案されたそうです。

Women's funding Network と Canadian Women's Fundation のHPから
Toolkitをダウンロードできます。

下記の動画はカナダ女性財団が公開しているもので、女性がオンラインで話しながら助けを求めています。手の動きに注目。何気ない雑談しながら、通話相手にサインを送っています。オンラインでなくても、他の状況でも使えそうです。




万が一、自分がいつ助けを求める側になるかもわからないし、助けを求めている人を見かけるかもしれない・・、早くこのハンドサインが広く知られて、援助に繋がるようになれば。「知識」やちょっとした「情報」を入れておくことで、守れるものがあります。
何にせよ、ひとりで耐えたり悩まなくていいと思える状況は、本当に有難く、安心感を得られると、人は動き出せるようになっていくものだと思います。

虐待の問題の根深さは素人の想像を遥かに超えているので、話し合えば解決できるだろうとか、私が〇〇すれば相手が変わってくれるだろうとか、そんな負け博打はやめて欲しいと願う気持ちでいっぱいです。

相手のこと、相手の気持ち、相手との関係よりもまず、自分の命を守ること。
もし、お子さんがいらっしゃる場合でも、自分の命を守れなければ、お子さんの命を守ることはできません。気持ちを切り替えたり、自分が我慢したり、自分が変わる努力でどうにかなる問題なのかどうか。そんな悠長なことを言っている場合でありません。
暴力、暴れるなどわかりやすいものがなくても、言葉や態度によるもの(批判、尋問、暴言、無視等)を日常的に受けているのなら、一刻も早く行動を起こして欲しいと思います。

強い不安や緊張が続いていたり、萎縮していたり、自分を卑下していると、助けを求めることは難しいと感じると思います。逆に言えば、難しいと感じているときは、不安、緊張、萎縮、自己卑下が強くなっているのかもしれません。
サインを送るのは、助けを求めるのと同時に「この環境から離れる」「自分を信じる、自分の人生も大切にする」という、宣言にも成り得ると思います。諦めずに、何度でも宣言して欲しいと思います。その宣言を受け止めてくれる人がきっといるはずです。



【2022年4月】動画を追加しました! ↓↓↓↓↓
「True Maple Outdoor ‐海外かえでちゃんねる」さんが、カナダ女性財団に許可をもらい、とてもわかりやすい日本語の動画を作成してくださいました。ありがとう!




もし、誰かのサインに気付いたら
実際のところ、助けを求めるってすごく勇気の要ること。知られたくない、あなたにも問題があったのでは?と責められるかもしれない、悩んで苦しんだ期間も相当あったはずです。だからこそ、気付いてあげたいし、気付いたら何かしたい(何もしなかったら後悔すると思う)、援助に繋がって欲しいと思いますが、どうしたらいいんだろう?

カナダ女性財団によれば、「安全な方法でその人に『何が必要なのか』『何をして欲しいのか』を確認してください」とのこと。でも、それって具体的にどんな対応??
以下は、相手が友達の場合です。

  1. 「はい(Yes)」「いいえ(No)」で答えられる質問をする。答えを聞かれている場合のリスクを減らす。
  2. SNSやメール、メッセンジャーアプリなどを使い「一般的な質問」をする。助けを求めている人の携帯電話やSNSアカウントなどが加害者に監視されている場合のリスクを減らす。
  3. ほかには、このような質問をしてもいいかもしれない。「定期的に連絡して欲しい?」「私にできることはある?」

※もし、街で見かけた知らない人だったら・・とか、いろんな状況があると思います。



溺れている人に気づいたとき、助けようと飛び込むよりも、掴まれるものを投げる人、救助を呼ぶ人、いろんな人の力が必要なように、誰か助けるときは援軍が必要です。ひとりの力とか、勇気や正義感だけでは助けることはできません。
ですが、勇気が必要なのもまた事実です。その勇気は、様々な人に影響を与えるだろうし、当事者だけでなく、同じような立場になったことがある人々にとっても、大きな意味を持つと思います。


小さな勇気に思えても、それは決して小さくない。



まあ、本音を言えば、被害者が策を講じたり、強くなろうと頑張るのではなく、加害者や心無い周囲からの二次・三次被害に対して「お前がやめろ」と思います。痴漢とかもそうですけど、

「そういう人が居るのは仕方ないから、被害に遭わないように」
と、自衛を求めるキャンペーンの方が圧倒的に目立つのが
不思議なんですけどね。



それでいて、気を付けていても遭ってしまったときのセーフティ・ネットが少なすぎる・・。だからせめて、助けに気付く、何か助けになる、そんな情報を得たら、また発信していきたいと思っています。




Women's Funding Network(女性基金ネットワーク):Signal For Help
https://www.womensfundingnetwork.org/signalforhelp/




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