東京国際フォーラム地上広場で開催されている大江戸骨董市に行ってきました。江戸開府400年を記念する2003(平成15)年9月に始まり、現在は日本最大級の露天骨董市。出店数は約250店ほど。
コロナの影響で来場者は少な目でしたが、それなりの賑わい(外国人の方は、ほとんどいませんでしたが)。
会場では、コロナ禍の対策も取られていたし、それぞれがお互いに気遣いをしていて、気持ちよく過ごすことができました。みんな優しい。
大江戸骨董市は「古き良き物の良さをみつめなおし、日本文化を再発見する機会を提供すること。人々の交流の場・文化芸術の交流の場となること」を目的に開催しています。東京国際フォーラムでは月2回、2012(平成24)年9月からは、代々木公園でも不定期で開催するようになりました。
骨董や古美術というと、色んな面で敷居の高さを感じたり、自分とは縁のないものと思いがちです。値段が高い、価値がわからない、使い慣れない、うっかり壊しちゃったらどうしよう、飾っておくようなスペースがない、センスが必要な気がする、目利きでないと手を出せない、お金持ちの道楽・・・などなど。
かつて私自身も思ってたし、相変わらず目利きでもなくセンスもない、予算も限られてるし、難しいと思うことだらけですが、骨董市は気負わずに楽しむことができると思います(単に好みじゃないとか、中古はちょっと・・・という方でなければ)
数百円で買える小皿もあるので「普段使い」用として試しに買ってみてもいいと思います。ただ、食器類は数客揃えるのが難しい場合も多いです。せめて2客あればと思っても1客しかないとか、カップは2つしかないのにソーサーは3枚あるとか。
もう、そこはあきらめしかなく・・・(;_;)
本当に色々なものが売っています。
器や着物、浮世絵、木版画、古書、家具、昭和レトロなおもちゃ、イギリスやフランスの銀食器、レース、古着、家具、雑貨など、北欧の器類、アメリカのおもちゃや絵本など。アンティーク、ヴィンテージアイテムなど。
中には、最近は本当にみかけなくなったなあとか、もうこういうのって作ってないんじゃないかなあと思うような物にもたくさん出会えるし、店主に質問すると興味深いお話が聞けたりもします。
「江戸」から「東京」になって150年が経ち、私達の暮らしも大きく変わっています。明治時代に作られたものが、まだ現役として使えるのもすごいですよね。今、私達が新品で買ってるものって、どれだけもつのだろうか?とか、技術の伝承ってどうなちゃってるのー?と、心配になることもあります。
商品の陳列やディスプレイを見てるだけでも楽しいのですが、冬の骨董市はとても寒く、日陰に入るとほんとに身体が冷えてきます。防寒対策をお忘れなく。逆に、夏場の日差しが強いときでも、骨董市では日傘をさすことはできませんので、他の方法で紫外線対策を。
スケジュールや注意事項などはHPでご確認ください。
●大江戸骨董市:https://www.antique-market.jp/
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<編集後記>
昭和時代の「物を大切にしなさい」って、すぐに買い替えられない事情とか、大人たちが物がない生活を経験したから・・ということに加え、「作ってくれた人たちのことを考えなさい」というのも含まれていた気がします。
簡単に捨てるなという意味だけでなく、「買うときもよく考えて、ちゃんと選んで買いなさい(なるべく質のいいものや自分にとって必要なものをちゃんと見極めなさい)」という教えでもありました。
思い返せば、物を大切にする姿勢は言葉にも表れていました。たとえば「(物を)休ませる」「お暇をあげる」とか。「いらない」「捨てる」ってダイレクトに言わなかったなあと。
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