一応、オアフ島に来たのでワイキキビーチについても書かないと!
ワイキキはハワイ語で「水が涌くところ」の意味で、元々は現在のようなビーチではなくて湿地帯だったそう。つまりこれは人工の砂浜。それに、青い海、白い砂・・って「白」じゃないし。夢壊すようで悪いけど、さらに現実的な記事です。
ハワイの歴史についてはまた別記事にて触れるとして、駆け足でさらっと書くと、
19世紀末まではハワイ王朝の王族の保養地→1893年に起きた革命により「ハワイ共和国」となる→1898年にはアメリカのマッキンリー大統領がハワイの米国併合を宣言。
この頃から大型観光ホテルの建設やビーチとしての開発も始まっていった・・・という感じ。その頃建てられたのが、こういうのとか。
1941(昭和16)年に日本軍が真珠湾を攻撃したことから太平洋戦争が始まり、ホノルル市内には戒厳令が敷かれ、ワイキキのビーチには有刺鉄線が張られたりもしたそう。
戦前は大型客船で来ていた観光客が、戦後は航空機で大勢が来島。
1950年代~1980年代は大型の高層ホテルやコンドミニアムが次々と建てられました。日本航空がホノルルに乗り入れを開始したのは1954年、これを機に日本の資本がハワイにどんどん投入され始めます。
日本人の海外旅行が自由化されたのは1964年、その後わずか20年くらいで学生でもハワイに行ける時代になります。
昔は、よく人が沖まで流されていたとか。水はきれいじゃない(笑)。 |
1980年代末のバブル期にはワイキキのホテルの90%以上が日系企業の所有になっていたなんて・・・。当時の日本経済の急成長ぶりがうかがえます。現在は格安便もあるし、さまざまな企業の努力の賜物でもあるのだけど。「成長」ではなくて「金融緩和」(笑)。
で、お気づきでしょうか。砂浜がすごく狭くなっています。
海岸侵食について
世界中で海岸侵食は進んでいて、多くの「砂浜」が消滅の危機にあるそうです。自然の砂浜である日本の砂浜も、人工の砂浜であるワイキキビーチも浸食によってどんどん面積が狭くなってきているのは同じ。ワイキキのビーチは、1985年頃から浸食により砂浜の面積が狭くなってきているとか。
砂浜は、海と大気と陸地の接点で、沖で波を砕いて、岸に寄せる波を弱める働きがあります。なので、砂浜が減少、あるいは無くなってしまうと、波の打ち上げ高も変わり、越波の増大、海水の浸入を招いてしまうことに。
満潮時には砂浜が消える場所も。 |
また、動植物の生育環境が奪われ、陸地への塩分飛来も増え、現在ある海岸保全施設等の基礎を洗堀してしまう怖れもあります。ハワイのようにビーチが観光資源の場合、その資源も失われることになります。
ハワイ州における観光業の収入の4割近くがワイキキ周辺で生み出されているため、多額の費用を投じて砂の補給とビーチの拡張工事、周囲の公園の手入れなどをしているそうです。(なので旅費が高くなるのは致し方なし・・か)。
「昔はこのあたりにはビーチ(砂浜)があったんだけどねぇ」にならないように願うばかりです。
暴風や台風による高波、地震による津波などだけではなく、海面の水位が全体的に上昇する「高潮」の時も非常に危険。ハワイでは「キング・タイド(King Tide)」と呼ばれる極端に大きな潮位変動によって洪水が起こることがあるそうです。
キング・タイドは、太陽と地球と月とが一直線に並び、さらに地球に働く引力が一年のうちで特に大きくなった時に発生すると言われています。
台風による高波や地震の津波のように突然来るものではないですが、すぐに備えられるものでもありませんよね。
砂浜でも困るのですが、南太平洋のキリバス共和国、ツバル、インド洋のモルディブなどは、海面上昇によって国家消滅の危機にさらされています。
問題となってる海岸侵食は、土砂の流れなどを変えてしまった人工建造物の影響のほか、温暖化も影響あるので、個人にできることとしては地球温暖化に気を付けるくらい・・・なのでしょうか。
※日没近くなると、みんな海岸にぞろぞろ出てきます。
日没が最も早い時間帯は:10月~12月で17時40分頃。
1月~2月の日没は18時以降、3月~5月は18時30分以降だそうです。
6月~7月は、19時以降と言われています。
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【追記:2020年3月】
気候変動と海面上昇が現状のまま進行すると、世界の砂浜の半数が2100年までに消滅するとの研究論文が3月2日、発表されたそう。
・世界の砂浜、2100年までに約半数消滅の恐れ(AFP通信 BBNews):
https://www.afpbb.com/articles/-/3271290
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