1901年創業のワイキキ最古のホテル「モアナサーフライダー ウェスティン・リゾート&スパ(旧モアナホテル)」。
知り合いがここで結婚式をしたときの写真を見せてくれたとき、あまりに素敵だったので、もしハワイに行ったら泊まるのは無理でもちょっと覗いてみたいと思っていました。
実は「モアナ」と「サーフライダー」という2つのホテルが合体していて、モアナは中央の部分で、この部分が最古のホテルになります。
両端が「サーフライダーホテル」。海に向かって左側(ダイヤモンドヘッドに近い方)が1952年に建てられたダイヤモンド・ウイング、右側は1969年に建てられたタワーウイングです。
ハワイがアメリカの州になったのは、1959年。第二次世界大戦中でも米軍に接収されずに、ワイキキビーチで唯一の民間の大型ホテルとして営業していたそうです。
「モアナサーフライダー ウェスティン・リゾート&スパ」になったのは、2007年なので、割と最近です。
中をうろうろしていると、白を基調とした内装は変わりませんが、新しいところと古いところがわかります。
2階には、ホテルやワイキキの歴史の関する貴重な展示品や資料を集めた「ヒストリカル・ルーム」があります。このあたりの内装は木造のままとなっています。ハワイ王朝の歴史についてはこちらに書きました。
(拙記事)Hawaii|シェラトン・プリンセスカイウラニ(1)
説明書きによると、このソファは、ハワイ文化の保護に努めたハワイ王国の第7代国王カラカウア(1836 - 1891)が座ったものなのだとか。だからかわかりませんが、モアナ・サーフライダーでは、ハワイの伝統・文化を大切にするべく、フラダンスやレイ作りなどのレッスンも行われているとか。
ちなみに、カラカウア王は「メリーモナーク(陽気な王様)」というニックネームが付けられるほど、音楽好きで新しい物好きの非常に明るい方だったそうです。また、表向きは世界一周と銘打って見聞を広める旅にも出たのですが、実はハワイの政治や経済力を守るべく、外交(諸外国にハワイ王国の存在を知って認めさせる)や移民交渉(労働者不足を解消)に出かけていました。
その際に日本にも立ち寄りって明治天皇と会見しています。
アフタヌーン・ティーの様子でしょうか。ちなみにモアナサーフライダーでは、アフタヌーン・ティーも楽しめます。
木製のサーフボードがありました。
昔の水着も。ホテルで貸出をしていたようです。
何しろ宿泊していないので客室内は撮影していませんが、廊下だけは何とか。
ロビーを抜けると、バニヤン(菩提樹)の緑に覆われた中庭があります。青く照らされたバニアンはホテル創業の3年後の1904年に植えられたものだそうです。
また、この中庭では1935年から40年間放送された、アメリカの歴史に残る伝説のラジオ番組「ハワイ・コールズ(毎週土曜日の30分番組)」が発信されていた場所。ピーク時には世界各国およそ400局ものステーションで放送されていたそうです。
第1回目から37年間、進行役を務めたウェブリー・エドワーズさんの決まり文句「This is Hawaii Calls from the beach at Waikiki in Hawaii!」を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません(私はないけど)。
聴いているとたまにはハワイアン・ミュージックもいいなあ。
Memories Of Hawaii Calls Volume 1 :Introduction
まるで、ハワイ王国の存在を世界のさまざまな国に知ってもらいたいと旅に出たカラカウア王の遺志を引き継いだかのよううに、電波で世界中に届けていられていたのは、何とも素敵ですよね。
いつになるかわからないけど、次に来たときは宿泊しよう。
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