駅を降りて徒歩数分、支流のクワイ・ノイ川に沿った崖に架けられた全長約300mのS字カーブの木造橋「アルヒル桟道橋」。そして、その橋の横には建設時に作業員の宿泊に使われていたという「クラサエ洞窟」がありました。
暑いので、日傘や帽子、日焼け止め、水は必須です。
アルヒル桟道橋
タムクラセー駅とは別に「タムクラセー橋」駅というのがあり、桟橋はこの2つの駅の間にあります。泰緬鉄道の路線の中でも、かなり難工事だったところのひとつと言われています。「タム・クラセー桟道橋」とも呼ばれています。
崖っぷち、下は川、こんなところによく線路を通したなあと。
列車も桟橋の付近を通るときは、時速5km位までスピードを落とすそうです。
安全のための手すりや柵もなく、電車が来ても待避できるところがありません。
しかも、ところどころ板が割れていたり、腐っていたりするそうなので、真ん中の鉄板のところを歩くようにします。ただ、すれ違うのはかなり困難ため、いったん引き返して道を譲るか、譲っていただくか。
サンダルや滑りやすい靴では危ない。
落ちた人いるのかな・・。
クラサエ洞窟(カセー洞窟)
アルヒル桟道橋の線路脇に洞窟があります。
中は薄暗くて涼しいので、外の暑さで疲れた人はここで少し一息付けそう。奥にいくほど天井は低くなりますが、何や階段もあってかなり奥は深い様子。
泰緬鉄道建設時、ここは捕虜の作業員の宿泊所だったそうです。
現在、この洞窟には、ご供養でしょうか、大きな仏様が中央に鎮座していて、みなさん拝んでいました。他の寺院同様、帽子を取り、靴下を脱いで裸足になって拝みます。
ガイドさんの補足説明によると、
終戦後しばらくの間、このあたりの村では日本兵や作業員の幽霊の目撃情報がかなり多かったそう。村の人たちが言うには、全然恨みがましそうでもなく、普通に歩いているんですって。仏像を祀って以来、幽霊は見られなくなったとか。
最初は、ダークツーリズムにありがちな話かなーと思っていました。
サイパンやパラオに旅行に行った人たちが日本兵の幽霊を見たという話もあったなあと。けれど、震災の被災地でも信仰の篤い場所では、そうした不思議体験が多いと聞いたことがあります。
生きてる人も死んでる人も、拠り所は必要なんですね。
早々と引き上げて駅舎や木陰で待っていた人たちも、「洞窟の中に居た方が涼しかったかも~」と泣き言。そのくらい暑いので、汗拭きシートがあるといいですよ。
駅弁はないので、このあと徒歩で移動してレストランでランチです。お腹が空いたとか、何を食べるんだろうとかってことよりも、どのくらい歩くんだろう?という方がみんな気になっています。
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【追記:2023年7月】
動画を撮影していましたが、編集ができていませんでした。やっとできたので掲載します。
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