LA|全米日系人博物館(1)

リトル・トーキョーにある「The Japanese American National Museum(全米日系人博物館)」に行ってきました。


日系人の歴史、明治時代の官約移民から、日系人がアメリカで権利を認められるまでの歴史全般についての展示がされています。建物の大きさの割に展示スペースはコンパクトですが、非常にわかりやすいと思いました。

 


1980年代に第二次世界大戦の日系退役軍人と、リトル東京に勤める日系ビジネスマンのグループの協力のもと、小さな非営利団体として発足したことに始まり、博物館が設立されたのは1992年。スミソニアン博物館協会公式加盟組織でもあるほか、さまざまな賞を受賞しているそうです。




正直、このあたりの治安はお世辞にもよいとは言えず、緊張感があります。昔も治安がよかったとは思えませんが、日系人たちはこうした場所で暮らし、街や日系人社会を作ってきたんだなと思うと、何とも言えない気持ちになります。

ここが、博物館の入り口。ガラスに映っているのは「西本願寺」。



館内には、日本人のボランティアガイドさんがいらっしゃいましたが、受付でも図書室でも他のスタッフには日本語は殆ど通じません(笑)。カタコト出来ればいい方で、全くできない人の方が多い感じ。もう日系4世とか5世ですから無理もありませんが、いかにもアメリカ人って感じの人もいれば、日本的な対応をしようと頑張ってる感じの人もいたり。もし私が日系人として生まれてたら、どっちのタイプになっただろう?



お隣にある日系人部隊について学べる
「Go For Broke National Education Center」とセット割。当日のみ有効ですが、ちょっとお得です (料金は2016年11月現在)。私が東京から来た日本人とわかると「Oh! This is a present for you♪」とかいって嬉しそうに、日本語解説のDVDをくれました。



結局2枚も、もらってしまった(笑)。
ラルフ・カー氏、ダニエル・イノウエさん、ノーマン・ミネタさんについて
戦争中に公然と日系人擁護を主張したこと、戦後に日系人が政治家になることがいかに困難だったか。
よっぽど日本からの日本人が来ないのかなと思ったけど、確かに来ていたのは日本人の修学旅行生と、いかにも勉強ができそうな白人女性がちらほら。日本人はグループで来ることはあっても、個人では来る人はあまりいないそうです。


窓ガラスに書かれたたくさんの人のお名前。知り合いがいないか探してしまいました。見つけたときは、嬉しいのと何とも言えない気持ちになりました。

 

二世兵士 激戦の記録―日系アメリカ人の第二次大戦―(新潮新書)

99年の愛 ~JAPANESE AMERICANS~  DVD-BOX




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<編集後記>
日系人について学校の授業で教わった記憶がなくて、父から、戦後に東京に来ていた日系人兵士のことや、世界のいろいろな国に渡った日本人がたくさんいるということをちょっと聞いた程度です。もっと知りたいという気持ちになったのは、アメリカに来て、日系人たちに会ってからです。今回改めて、歴史を学ぶ機会に恵まれたこと、ここに来られたことは本当によかったと思いました。同時に、若かりし頃の不勉強だった自分を呪いたくなりましたけど。

次回は「常設展」について書いてみます。


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