あまり馴染みがなく、そうそう行けないであろう国の料理を楽しもうと気軽に思ったのですが、そもそも一生のうちに行ける国・都市ってどのくらい???
今回は、銀座にあるルーマニア料理のレストラン「ダリエ」さんに行ってきました。ルーマニアは、古代ローマ帝国をはじめ、オスマントルコなどさまざまな文化の交差点にあった東欧の国。日本から8千kmくらい離れていると思います。
18世紀にオスマン帝国領からハプスブルク家のハンガリー王国領となったため、旧ユーゴスラビアやブルガリアと比べるとトルコ料理の影響が比較的少ない代わりに、セルビア料理、オーストリア料理、ハンガリー料理/マジャール料理の影響が見られるそうです。(ハンガリー料理というと、唐辛子やパプリカいっぱいのイメージだけど)
今回は初めてということもあって、セットメニューで注文。いきなり感想を言うけど「日本人の口に合う」んじゃないかな?、酸味が苦手で敏感でなければ・・。日本でよく見かけるのとは異なる「赤」を基調とした民族色の濃いインテリアも素敵でした。
前菜
右奥にあるのが「ビネテ(焼きナスのペースト)」、手前にあるのが「イクレ(魚の卵のペースト)」。奥にある玉ねぎのみじん切りと一緒にパンに乗せて頂きます。ビネテはは言われなければナスだとは気づきません。
イクレを頂くときはお好みでレモンを絞ってもいいかも。
Ciorba チョルバ
酸味が効いた具沢山の田舎風煮込みスープ。 何種類かあるらしいのですが、ここではたくさんの野菜を煮込んだミネストローネみたいな感じ。上に乗ってるのは、サワークリームです。
メインは、ポピュラーなルーマニア料理の盛り合わせ、みたいな感じ。
右側:「Sarmale サルマーレ」。
言ってみれば、ルーマニア風ロールキャベツ。酢漬けのキャベツに挽肉、タマネギなどを包み込み、サワークリームを一緒に煮込んでいます。お祝いのときなど特別な時に出されるものだとか。
左側:「Mititei(ミティティ)」。
香辛料入りの細長い棒状の肉団子。牛肉や羊肉、ニンニクや数種類の香辛料を練り込んで、炭火で焼き上げたもの。
奥にある黄色い付け合わせ:「Mamaliga ママリーガ」。
とうもろこしのの粉にバターや牛乳を加えて練り上げて煮たもの。サルマーレや肉料理の付け合わせとして盛られることが多いそうです。
どれも結構、手間がかかってそうなメニューです。
デザートは、ルーマニアのデザートの定番「Papanasi パパナッシ」。揚げドーナツみたいな感じのものに、チェリー味のソースとサワークリームをのせたもの。"感じ”としたのは、食べてみると外はカリカリ,中はモチモチ。ドーナツとは違う食感でした。小麦粉は少なめで,3分の2以上はカッテージチーズを使っているのだとか。
見た目より甘くなく、ソースが染み込むと、食感が変化しておいしいです。
肉料理と野菜が豊富という印象ですが、魚料理も高級食材として使われているそうです。鯛とか虹鱒とか、おいしいそうです。
次回は是非。
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【追記: 2014年12月】
2011年8月13日をもって閉店し、同年11月に表参道へ移転・再オープンされたのだそうですが、2013年に表参道のお店も閉店。ルーマニア料理のお店は少ないし、特にダリエさんは30年以上経営されてきた老舗。惜しいです!
ただ、2014年6月に錦糸町に新たなルーマニアレストランとして開店されたとか。その後の情報は追えていませんが、また行きたいと思っています。
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